多摩ニュータウン植物記Part6&7

元サラリーマンの植物ウォッチング第6&7弾

2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

シャクジョウソウ・1~開花

大塚西公園の林縁で咲き始めた「シャクジョウソウ(錫杖草)」。ツツジ科(←ギンリョウソウ科・イチヤクソウ科)シャクジョウソウ属の多年性菌従属栄養植物で草丈は5~6センチ。咲き初めは下向きだが次第に横向きになり黄色い柱頭が見えてくる。

イガホオズキ・1~蕾

ナス科イガホオズキ属の「イガホオズキ(毬酸漿)」。草丈は50~60センチで北海道から九州の山地に生育する。花期は6~8月で萼片に多数の突起があるために名付けられている。写真は蕾で直径は6~7ミリ。表面には毛が密生している。これは奥高尾”一丁平”付近…

ツレサギソウ・1~奥高尾

ラン科ツレサギソウ属の「ツレサギソウ(連鷺草)」。草丈は30~40センチで初夏に長さ2~3センチの白い花を花序あたり10~20個付ける。背萼片と側花弁の長さは8~9ミリで距は3~4センチある。この姿を鷺が連なって飛ぶ様子に見立てて名付けられたが、天使が…

オオフサモ・1~雌花

万松寺谷戸の水田脇に繁茂している「オオフサモ(大房藻)」。アリノトウグサ科フサモ属の多年草でアマゾン地方原産。アクアリウムなどの観賞用として日本に持ち込まれたが各地で逸出し“日本の侵略的外来種ワースト100”に指定されている。雌雄異株で日本には…

ウメガサソウ・1~開花

大塚東公園の林内で見られる「ウメガサソウ(梅笠草)」。ツツジ科(←イチヤクソウ科)イチヤクソウ属の常緑低木で薄暗い林床に生育している。背丈はわずか6~7センチで草本のように見えるが茎は木質化し真冬でも常緑の葉が見られる。

サイハイラン・3~こうせん塚

五反田谷戸から“こうせん塚”に向かう山道で見掛けた「サイハイラン(采配蘭)」。ラン科サイハイラン属の多年草で草丈は50~60センチ。このすぐ近くにも2株開花している。5~6月に総状花序を付けひとつの花の長さは3~4センチになる。通常は1株に1枚の葉があ…

イトツメクサ・3~種子

ナデシコ科ツメクサ属の「イトツメクサ(糸詰草)」。既に花期が過ぎ茎や葉は褐色に変化している。写真は果実が熟し中に長さ0.3~0.4ミリの種子が見える。これは長池公園“見附橋”のもの。

キクムグラ

蓮生寺公園の石垣に生えている「キクムグラ(菊葎)」。アカネ科ヤエムグラ属の多年草で山地の林縁などで見られる。葉はヨツバムグラに似て4輪生で草丈は20センチほど。枝先や葉腋に直径2~3ミリの小さな花を1~3個付ける。花序の基部には小さな苞葉がある。

マダケ・2~筍

イネ科マダケ属の「マダケ(真竹)」。日本原産とも中国原産とも考えられているタケで本州以南で普通に見られる。「ニガタケ(苦竹)」とも呼ばれ、筍には苦みがあり市場にはあまり出回らない。その皮は無毛で表面には黒褐色の模様があるので昔から食べ物の…

ハチク・4~筍

別所中学校付近の林縁に生育する「ハチク(淡竹)」。イネ科マダケ属で背丈はまだ10センチほど。今まで筍を食べる時はそれが何なのか考えたことがなかったが、おそらく我が家で購入しているものはモウソウチク(孟宗竹)だろう。できればハチクと食べ比べを…

クロチク・2~筍

堀之内地区の農道脇で見られる「クロチク(黒竹)」。イネ科マダケ属で稈が成長とともに黒くなる種。その黒いタケの横から筍が伸びてきている。外側の皮には毛が無くまたマダケのような黒褐色の模様は見えない。

ムカゴサイシン・2~群生

ラン科ムカゴサイシン属の「ムカゴサイシン(零余子細辛)」。ここでは直径20センチほどの地面に100本以上の花が見られた。草丈は5~6センチで花は長さ1センチほど。ほとんど横に開かずほっそりとしている。開花期には葉が無い。

モウソウチク・3~筍

イネ科マダケ属の「モウソウチク(孟宗竹)」。日本のタケ類の中では最も大きく高さは20メートルを超える。写真の筍は背丈25センチほどでその皮には細かい毛が生えている。根元の直径は既に10センチ以上はありそうだ。モウソウチクの筍は大型で肉質が柔らか…

ホルトノキ・1~葉

ホルトノキ科ホルトノキ属の「ホルトノキ」。以前、沖縄“海洋博公園”で一度だけ見たことがあり、当地では見られない樹だと思っていた。しかし武蔵陵墓地付近の陵南公園にあるのを知り『それでは!』ということで運動がてらにeバイクで往復33キロを走ってきた…

イトツメクサ・2~果実

ナデシコ科ツメクサ属の「イトツメクサ(糸爪草)」。花径は3~4ミリで萼片が4枚ある。萼片の基部に見える白い小さな点は雄蕊の葯と思われ中央部分は雌蕊の子房でこれは果実への移行期と考えられる。

イイギリ・1~開花

蓮生寺公園の雑木林に生育している「イイギリ(飯桐)」。ヤナギ科(←イイギリ科)イイギリ属の落葉高木で樹高は20メートルにもなる。雌雄異株で4~5月に円錐花序をぶら下げる。写真は雌花で直径は8~9ミリ。花弁は無く5~6枚の萼片の中に退化した雄蕊と3~6…

ツメクサ

ナデシコ科ツメクサ属の「ツメクサ(爪草)」。日本全国の路傍で普通に見られる。果実は蒴果で直径3~4ミリ。種子は長さ0.5ミリほどで表面には小さな突起が多数ある。ちなみに“爪”の由来はその葉の形に由来するが、クローバーのシロツメクサは“白詰草”で漢字…

カナビキソウ・1~長池公園

陽当たりの良い草地に生育する「カナビキソウ(鉄引草・金挽草)」。ビャクダン科カナビキソウ属の半寄生多年草でイネ科やマメ科植物などに寄生する。花径は3ミリほどで花弁は無く萼筒の先端が4~5裂する。去年撮った花は4裂だったが写真は5裂している。これ…

サイハイラン・2~長沼公園

長沼公園“西の沢”に咲く「サイハイラン(采配蘭)」。ラン科サイハイラン属の多年草で草丈は50~60センチ。花序の様子を武将が振るう采配に見立てているが、こんなに多くの武将が各々采配を振るっていては兵が迷ってしまう。長沼公園ではこの大群の他にも何…

ツルウメモドキ・3~雌花

ニシキギ科ツルウメモドキ属の「ツルウメモドキ(蔓梅擬)」。秋の派手な果実は良く目立つが春の花は淡緑色で気付きにくい。写真は雌花で花径は7~8ミリ。雌蕊の柱頭は3裂し基部には退化した雄蕊が見える。これは八王子消防署由木分署付近の林縁のもの。

フジキ・2~若葉

高尾山“1号路”に生育している「フジキ(藤木)」。マメ科フジキ属の落葉高木で樹高は20メートルほど。奇数羽状複葉の小葉は長さ10~15センチで互生している。花期は6~7月だがフジキは5年に一度くらいしか花が咲かないという。何とかその花を見てみたい。

ヨウラクラン・1~裏高尾

ラン科ヨウラクラン属の「ヨウラクラン(瓔珞蘭)」。宮城県以南の暖温帯の樹幹や岩に着生する常緑性多年草で人里近くでも見られる。やや多肉質の葉の間から長さ4~5センチの穂状花序を出し、直径3~4ミリの小さな花を多数付ける。花期は4~6月だが肉眼で見…

ムカゴサイシン・1~開花1

ラン科ムカゴサイシン属の「ムカゴサイシン(零余子細辛)」。草丈は5~6センチで初夏に花茎を出して小さな花を咲かせ花後に5角形の葉を展開する。昨夏にその葉を見ていたので開花を待っていた。花は長さ1センチほどで唇弁と側花弁は白色で紫色の斑点がある。

アイイロニワゼキショウ・1~交差点

東京都立大学東交差点付近の道端に咲いている「アイイロニワゼキショウ(藍色庭石菖)」。アヤメ科ニワゼキショウ属の多年草で「ルリニワゼキショウ(瑠璃庭石菖)」とも呼ばれている。普通のニワゼキショウと異なり花被片の先端が更に細くなり糸状になって…

ツルウメモドキ・2~雄花序

長池公園“里山”の田の脇に生育している「ツルウメモドキ(蔓梅擬)」。ニシキギ科ツルウメモドキ属のつる性落葉木本で雌雄異株。春に葉腋に集散花序を出し数個の花を咲かせる。写真は雄花で直径7~8ミリ。花は淡い緑色で葉に隠れて目立たず、雌花は秋の派手…

イトツメクサ・1~閉鎖花

長池公園“見附橋”で見られる「イトツメクサ(糸爪草)」。ナデシコ科ツメクサ属の越年草でヨーロッパ原産。昭和17年(1942年)に広島県で発見され、その後各地で帰化が確認されている。草丈は4~5センチまででアスファルトの隙間などに直径5~10センチのクシ…

エビネ・3~奥高尾

標高599メートルの高尾山頂から尾根道を進むと、標高554メートルのもみじ台、標高578メートルの一丁平と続き標高670メートルの小仏城山に着く。高尾山頂からはわずか70メートルほどの標高差だが、尾根道らしいアップダウンが続き日差しが強いと汗が噴き出し…

クマガイソウ・2~蕊

ラン科アツモリソウ属の「クマガイソウ(熊谷草)」。先日その開花を見たところだが、再び訪れると花はすっかり終わっていた。花の基部にある蕊などの様子を改めて確認しておこう。写真は花を後ろから見たもので、背萼片をめくっている状態。左右の枯れた2枚…

ホラシノブ・2~若葉

奈良ばい谷戸の道端で見られる「ホラシノブ(洞忍)」。ホングウシダ科ホラシノブ属のシダ植物で崖地を好みここでも崖から何枚も生えている。冬緑性だが寒い冬には右側のように綺麗に紅葉し春になると左のように新緑の葉が伸びてきて古い葉と交代する。

サイカチ・1~若葉

マメ科サイカチ属の「サイカチ(皂莢)」。山野や河原に生育する落葉高木で樹高は20メートルにもなる。その種子が生薬の“皀角子(さいかくし)”になり利尿や去痰に薬効がある。写真は若葉の様子で枝には去年の果実の殻が見える。以前、軽井沢で見たサイカチ…