2022-10-01から1ヶ月間の記事一覧
キョウチクトウ科(←ガガイモ科)キジョラン属の「キジョラン(鬼女蘭)」。花期は8~11月で短い柄に散形花序を出し直径4ミリほどの小花を咲かせるが結実率は極めて低く果実が見られるのは稀。花に比べると果実は大きく長さは10~15センチになる。果実が熟し…
奥高尾“日影林道”に生育している「シラネセンキュウ(白根川きゅう※)」。セリ科シシウド属の多年草で草丈は80~150センチ。9~11月に茎頂や分枝した茎の先端に複散形花序を付ける。花序全体の直径は20~25センチで小さな花序は直径3~4センチ。ひとつの小さ…
ブナ科ブナ属の「ブナ(ぶな※)」。果実の様子はイヌブナとの違いがわかるがそれぞれの堅果を見るとその違いは微妙。右の2つはブナの堅果で左の3つはイヌブナのものだが違いはほとんど無い。3つの稜があるのは同じだが長さと幅がわずかに異なるくらい。もち…
昭和46年の夏。高校1年生の私は旭川駅から稚内駅に向かう夜行列車、急行“利尻2号”の普通車ボックス席に座っていた。窓の外は真っ暗で牽引する蒸気機関車の汽笛が時々『ポー』と聞こえてくる。その音を子守唄に旅の疲れからかいつの間にか見知らぬ隣人の肩に…
奥高尾“逆沢作業道”で見つけた「クジャクシダ(孔雀羊歯)」。イノモトソウ科(←ホウライシダ科)ホウライシダ属の夏緑性シダ植物で細くて固い1本の葉柄が次々に分かれクジャクが尾羽を広げたような形になる。若葉の頃は葉が少し赤み掛かり更に美しいようだ…
リンドウ科ツルリンドウ属の「ツルリンドウ(蔓竜胆)」。8~9月に直径2センチほどの筒状の花を咲かせ果実は晩秋に熟す。果実は楕円球形の液果で長さは1.5~2センチ。萼片と柱頭が残っており果実の中には長さ2ミリほどの種子が入っている。これは奥高尾“学習…
鉄道写真の第2弾は同じ米坂線。この9600形蒸気機関車(愛称:キューロク)の撮影地点は羽前沼沢駅付近だったと記憶している。SL写真は当時は白黒フィルムが普通で、特にこのような雪山ではカラーフィルムで撮っても色は白と黒だけでカラー写真でも同じように…
ブナ科ブナ属の「イヌブナ(犬ぶな※)」。岩手県以南の山地に生育する落葉高木で花期は3~4月。果実は一年成りで秋に熟す。若い果実は殻斗に包まれており熟すと裂開し中から2個の堅果が出てくる。堅果の長さは13〜14ミリ。これは高尾山1号路のもの。 ※“ぶな”…
夏に妖精のような花を咲かせていた「ミヤマウズラ(深山鶉)」。ラン科シュスラン属の常緑多年草で写真は果実。長さ1センチほどの蒴果で中に細かい種子がある。葉には白い斑があり冬でも見られる。
植物記なのに唐突なSL写真だがこれは私が高校生の冬に山形県の米坂線で撮ったもの。昭和46年12月のことだ。納戸を整理していてアルバムが出てきたので当時を懐かしく思い出した。この時は上野駅から夜行列車で米沢駅に向かい早朝に米坂線手ノ子駅に着いた。…
スミレ類は春に他の草花が大きく育つ前に綺麗な開放花を咲かせて他の株の花と交配し遺伝的に強くしている。その後、他の草に隠れるようになると省エネで開放花を付けず閉鎖花を作り種子を作り続ける。こちらは自家受粉なので遺伝的には同じになり大量に出来…
イノモトソウ科イノモトソウ属の「アマクサシダ(天草羊歯)」。関東地方以西の暖地の林縁などに分布する常緑性シダ植物でその名は熊本県の“天草”に由来する。最下羽片は片側だけが鳥が羽を広げた形になり左右は非対称。専門家によると由木地区では長池公園…
奥高尾“小仏城山巻き道”の林縁で蔓を伸ばしている「マルバノホロシ(丸葉保呂之)」。ナス科ナス属の多年草で8~9月に集散花序を出し直径1センチほどの花を数個咲かせる。果実は最初は緑色だが秋が深まるにつれて赤くなる。“保呂之”はヒヨドリジョウゴの古名…
陽当たりの良い浅川の河川敷に繁茂している「ネナシカズラ(根無蔓)」。ヒルガオ科ネナシカズラ属の一年草で自身では葉緑素を持たない寄生植物。花期は8~10月で果実は直径4~5ミリの蒴果。ネナシカズラの生態は地面に落ちた果実が発芽し宿主を探してヒョロ…
ウリ科アマチャヅル属の「アマチャヅル(甘茶蔓)」。雌雄異株で8~9月に直径5~6ミリの目立たない花を咲かせる。果実は液果で直径7ミリほど。表面には花冠が落ちた痕の丸い輪が残っている。5枚の葉は掌状複葉のように見えるが1ヶ所から分岐していない。基部…
ウリ科アマチャヅル属の「アマチャヅル(甘茶蔓)」。雌雄異株で8~9月に直径5~6ミリの目立たない花を咲かせる。果実は液果で直径7ミリほど。表面には花冠が落ちた痕の丸い輪が残っている。5枚の葉は掌状複葉のように見えるが1ヶ所から分岐していない。基部…
奥高尾“逆沢作業道”で見掛けた「ツリフネソウ(吊舟草・釣船草)」。ツリフネソウ科ツリフネソウ属の一年草で8~10月に細い花柄の先に長さ3~4センチの花を吊り下げる。花は通常は濃赤紫色だがこの株はピンク色の花を咲かせていた。
浅川“萩原橋”付近の河原に生えている「ヌルデ(白膠木)」。ウルシ科ヌルデ属の落葉小高木で雌雄異株。8~9月に枝先に円錐花序を出し秋に果実が稔る。果実は直径4~5ミリで表面には白いリンゴ酸カルシウムがあり舐めると塩辛い。これは野鳥など小動物の貴重…
今日の関東地方は寒波が南下し朝から北風で朝の気温は10℃を下回った。日差しは無く雲が厚いが大栗川“さんもり橋”から雪化粧をした富士山が見えた。9月30日の初冠雪の頃は当地から雪は見えなかったが、今は裾のほうまで雪が積もっている。今日は浅間山で初冠…
高尾山“6号路”でたくさんの花を付けていた「セキヤノアキチョウジ(関屋秋丁子)」。シソ科ヤマハッカ属の多年草で関東地方~中部地方の山地のやや木陰に生育している。花期は9~10月。花は長さ2~3センチの円筒形で先端は唇形になる。“関屋”とは箱根の関所…
シソ科ナギナタコウジュ属の「ナギナタコウジュ(薙刀香じゅ※)」。秋に長さ7~8センチの花穂の片側に小花を付けそれが反り返る様子を薙刀に見立てている。草丈は30~60センチになり全草に香気がある。これは奥高尾“日影林道”のもの。 ※じゅの漢字は草かんむ…
ハマウツボ科(←ゴマノハグサ科)コシオガマ属の「コシオガマ(小塩竈)」。自身で葉緑素を持ち光合成を行うが根の一部を他の植物に繋げて養分を奪う半寄生植物。9~10月に淡紅紫色の花を咲かせ果実は晩秋に稔る。写真は若い果実で長さは1センチほど。コシオ…
奥高尾“日影林道”沿いに生育している「サラシナショウマ(晒菜升麻)」。キンポウゲ科サラシナショウマ属の多年草で秋に試験管ブラシのような総状花序に白い小花を多数咲かせる。同じ仲間のイヌショウマの小花は花柄がごく短く茎から直接咲いているように見…
ナデシコ科ハコベ属の「オオヤマハコベ(大山繁縷)」。山地のやや湿った場所に生育する多年草で8~10月に直径8~9ミリの花を咲かせる。花弁は5枚で先端は深く切れ込む。萼片は緑色で花弁より長くなる。これは奥高尾“日影林道”のもの。
ハマウツボ科(←ゴマノハグサ科)コシオガマ属の「コシオガマ(小塩竈)」。半寄生植物で陽当たりの良い草地などに生育する。今秋は長沼公園や南高尾で見ているが以前見ていた長池公園やよこやまの道では現れなかった。ここ小山内裏公園外周にはコシオガマ保…
高尾山“1号路”に咲く「オクモミジハグマ(奥紅葉白熊)」。キク科モミジハグマ属の多年草で、高尾山では登山道脇で多く見られる。頭花は直径2センチほどで3個の小花が固まって付いている。ひとつの花の花冠は5裂し1片の長さは12〜15ミリ。茎の下部の葉をモミ…
蓮生寺公園の林縁に咲いている「ユウガギク(柚香菊)」。キク科ヨメナ属の多年草で本州の近畿地方以北の陽当たりの良い草地に分布している。地下茎を伸ばして増えるので群落を作ることが多くここでも数年前までは大きな群生を見せていた。ところが最近はポ…
ウマノスズクサ科ウマノスズクサ属の「オオバウマノスズクサ(大葉馬の鈴草)」。関東地方以西の山野に生育するつる性落葉木本で他の植物に絡んで高さは2~3メートルになる。茎は木質化し成長すれば直径2センチほどになる。4~5月にサクスフォンのような花を…
南高尾の登山道に咲く「コシオガマ(小塩竈)」。ハマウツボ科(←ゴマノハグサ科)コシオガマ属の半寄生植物で陽当たりの良い草地などに生育する。花期は9~10月で長さ2~2.5センチの筒状の花を咲かせる。写真の花の下に花柱が2本見えるが果実が稔り始めても…
堀之内東山はぐくみの森緑地の遊歩道に咲いている「オトコエシ(男郎花)」。スイカズラ科(←オミナエシ科)オミナエシ属の多年草で草丈は60~100センチになる。茎の上部で枝分かれして散房状の花序を付け8~10月に小花を多数咲かせる。小花は直径4~5ミリで…