多摩ニュータウン植物記Part6&7

元サラリーマンの植物ウォッチング第6&7弾

2023-09-01から1ヶ月間の記事一覧

マヤラン・4~長池公園

長池公園"里山口”から里山に向かう道端に出現した「マヤラン(摩耶蘭)」。ラン科シュンラン属の多年草で自身ではほとんど葉緑素を持たずロウタケ属やイボタケ属などと共生する菌従属栄養植物。花は6~7月に咲き、夏を過ごした後、再び9~10月に咲く"二季咲…

アカネ・3~奥高尾

奥高尾"日影林道”で咲き始めた「アカネ(茜)」。アカネ科アカネ属のつる性多年草で本州~九州の山野でごく普通に見られる。8~10月に葉腋から花序を出し直径3~4ミリの小さな花をたくさん咲かせる。古くからアカネの根を採取して"茜染め”として利用されてい…

シロオニタケ・1~高尾山3号路

高尾山"3号路”で見掛けた純白のキノコ。傘にも柄にもゴツゴツとした突起がある。これはおそらく「シロオニタケ(白鬼茸)」だろう。テングタケ科テングタケ属で傘の直径は4~5センチ。見るからに毒がありそうだが、誤食すると下痢や嘔吐を引き起こすようだ。…

マメアサガオ

小山町の境川のフェンスに絡んでいる「マメアサガオ(豆朝顔)」。ヒルガオ科サツマイモ属のつる性一年草で北アメリカ原産。おもに関東地方以西に分布しており畑地や道端などで蔓を伸ばしている。7~9月に直径1.5~2センチの白い花を咲かせる。

ベニバナマメアサガオ

堀之内寺沢里山公園付近の水路のフェンスに絡んでいる「ベニバナマメアサガオ(紅花豆朝顔)」。ヒルガオ科サツマイモ属のつる性一年草で北アメリカ原産。白花のマメアサガオに対して本種は薄紅色になる。花径は2~2.5センチほど花冠は浅く5裂している。

アギナシ

堀之内寺沢里山公園の水田に生育している「アギナシ(顎無し)」。オモダカ科オモダカ属の抽水性の多年草で花期は7~10月。雄花は茎の上部に多数咲かせ雌花は茎の下部に数個付く。写真は果実で長さ3~4ミリの扁平の痩果が集まって直径1センチほどの球形にな…

ツルリンドウ・7~高尾山3号路

高尾山"3号路”の山道脇に咲いている「ツルリンドウ(蔓竜胆)」。リンドウ科ツルリンドウ属のつる性多年草で山地の木陰などに生育する。花期は8~9月で直径2センチほどの筒状花を咲かせる。これまで高尾山系では奥高尾の何ヶ所かで見ていたが"3号路”で見たの…

ツルギキョウ・7~高尾山蛇滝道1

高尾山"蛇滝道”で見られる「ツルギキョウ(蔓桔梗)」。キキョウ科ツルニンジン属(ツルギキョウ属)のつる性多年草で写真は雄性期が終わり雌蕊の柱頭が見える雌性期になる。ツルギキョウは高尾山系では何ヶ所かで見られるが、つる性なので年によっては山道…

トサノクロムヨウラン・9~果実

ラン科クロムヨウラン属の「トサノクロムヨウラン(土佐の黒無葉蘭)」。光があまり届かない広葉樹林の林床などに生育する多年性菌従属栄養植物で7~8月に直径2~2.5センチの花を咲かせる。花は午前中に咲き午後には閉じてしまう一日花で開花しないまま落ち…

マキエハギ・5~上柚木

愛宕小学校北側のバス通り脇で見つけた「マキエハギ(蒔絵萩)」。マメ科ハギ属の落葉小低木で8~9月に葉腋から長い柄を出して先端に白い蝶形花を付ける。当地では長池公園や松が谷地区で見ているがここで見たのは初めて。奥高尾の登山道脇で見たことがあっ…

ベニバナボロギク・2~果実

キク科ベニバナボロギク属の「ベニバナボロギク(紅花襤褸菊)」。アフリカ原産の一年草で1946年に九州で発見されその後関東地方まで急速に拡がっていった。8~10月に茎の上部に紅色の頭花を付け果実は冠毛の付いた痩果になる。果実の出来始めは綺麗な球形だ…

ダンドボロギク・2~果実

キク科タケダグサ属の「ダンドボロギク(段戸襤褸菊)」。北アメリカ原産の帰化植物で、愛知県の段戸山で発見されたことから名付けられている。草丈は1メートルを超えるほどになり、その姿はベニバナボロギクに似ているが属が異なる。果実は冠毛のある痩果が…

ナツハゼ・6~野猿の尾根道

長沼公園"野猿の尾根道”に生育している「ナツハゼ(夏櫨)」。ツツジ科スノキ属の落葉低木で北海道~九州の山野に分布している。5~6月に新枝の先端に総状花序を出し直径5〜6ミリの釣鐘状の花を下向きに咲かせる。果実は直径7~8ミリの液果で黒く熟して食用…

アキザキヤツシロラン・8~蕾

ラン科オニノヤガラ属の「アキザキヤツシロラン(秋咲八代蘭)」。名前の通り秋に花茎を伸ばし直径1~1.5センチの花を数個咲かせる。自身では葉緑素を持たずクヌギタケ属やホウライタケ属など特定の菌種とのみ共生する多年草菌従属栄養植物。そろそろ咲き始…

ニセシマニシキソウ・2~花

トウダイグサ科ニシキソウ属の「ニセシマニシキソウ(偽島錦草)」。アメリカ大陸原産の一年草で2000年以降に確認されている比較的新しい帰化植物。まだ掲載していない図鑑は多い。熱帯アメリカ原産の同属のシマニシキソウより小型で葉の表面は無毛。写真は…

虫・19~ミドリヒョウモン

長沼公園"野猿の尾根道”で見掛けた蝶。飛んでいる時はツマグロヒョウモンかと思ったが止まった姿を見ると色合いが少し異なる。これはどうやら「ミドリヒョウモン(緑豹紋)」のメスのようだ。タテハチョウ科ヒョウモンチョウ属で翅を拡げると6~7センチある。

スエコザサ

NHK朝ドラ『らんまん』はいよいよ今週大団円を迎える。植物ウォッチャーとしては十分期待して始まったが予想以上の秀逸な作品で朝ドラ史の中でもかなり上位の評価になるだろう。ドラマの最初に坂本龍馬が出たのには驚いたが、随所に史実に基づいたエピソード…

ツルギキョウ・6~高尾山1号路2

高尾山"1号路”で蔓を伸ばしている「ツルギキョウ(蔓桔梗)」。キキョウ科ツルニンジン属(ツルギキョウ属)のつる性多年草で関東地方以西の山野に生育している。初秋に直径1.5センチほどの釣鐘状の花をやや下向きに咲かせる。開花直後は5本の雄蕊が雌蕊を包…

アメリカイヌホオズキ

鑓水地区の道端に生えている「アメリカイヌホオズキ(亜米利加犬酸漿)」。ナス科ナス属の一年草で北アメリカ原産。花冠は直径5~6ミリで花は紫色掛かることが多い。また花冠は基部近くまで深く裂けている。イヌホオズキの葉は丸みを帯びるが本種の葉は細長…

コバノカモメヅル・5~野津田公園

野津田公園のススキ野原に蔓を伸ばしている「コバノカモメヅル(小葉鴎蔓)」。キョウチクトウ科(←ガガイモ科)カモメヅル属のつる性多年草で関東地方以西の太平洋側に分布している。花径は10~12ミリで花冠は星形に5裂し雄蕊は雌蕊を囲んで蕊柱を形成して…

アオハダ・2~果実

大塚西公園の遊歩道脇に生えている「アオハダ(青膚)」。モチノキ科モチノキ属の落葉高木で雌雄異株。5~6月に緑白色の小さな花を咲かせる。果実は直径7~8ミリの核果で中に3~4個の種子(核)がある。アオハダは樹皮の外皮を削ると緑色の内皮が見えること…

シュウブンソウ・4~南高尾

南高尾"三沢峠”付近の山道で咲き始めた「シュウブンソウ(秋分草)」。キク科シオン属(←シュウブンソウ属)の多年草で関東地方以西の山地の木陰に生育している。花期は9~10月で"秋分”の頃に咲くことから名付けられている。本種は中央の筒状花を2列の舌状花…

アオツヅラフジ

鑓水地区の道路脇で蔓を伸ばしまるで小さなブドウのような果実を稔らせている「アオツヅラフジ(青葛藤)」。ツヅラフジ科アオツヅラフジ属のつる性落葉木本で雌雄異株。夏に淡黄色の小さな花を咲かせ、秋に青紫色の果実を稔らせる。果実は直径7~8ミリの液…

アイナエ・3~花

中山地区の農道で見られる「アイナエ(藍苗)」。マチン科アイナエ属の一年草で草丈は5~6センチ。陽当たりの良いやや湿った草地に生育する。花期は8~9月で直径2~3ミリの白い花を咲かせるが他の草に埋もれて小さな花を見つけるのはなかなか難しい。名前の…

アズマカモメヅル・3~野津田公園

野津田公園のススキに絡んでいる「アズマカモメヅル(東鴎蔓)」。キョウチクトウ科(←ガガイモ科)カモメヅル属のつる性多年草でコバノカモメヅルの白花品種になる。先日、片倉城跡公園で見た花は花冠の基部にわずかに赤紫色が残っていたが写真の花では見ら…

メリケンムグラ・2~昭和記念公園

昭和記念公園のサイクリングロード脇に繁茂している「メリケンムグラ(米利堅葎)」。アカネ科オオフタバムグラ属の一年草で北アメリカ原産。昭和44年に岡山県で見つかりその後各地に拡がっている。この界隈では堀之内地区の公園や道端で確認していたが、こ…

カエデドコロ・1~九兵衛坂公園

九兵衛坂公園の林縁で見られる「カエデドコロ(楓野老)」。ヤマノイモ科ヤマノイモ属のつる性多年草で雌雄異株。写真は雄花序でひとつの花の直径は3~4ミリ。花被片はオレンジ色になり開花すると見つけ易い。残念ながら当地ではここの雄株だけ確認していて…

散歩道・24~タヌキ

我が家から数百メートルの松木日向緑地沿いの道路をトボトボ歩いている小動物。後ろから見るとネコのようだったが、振り返った顔を見てびっくり。これはまさしく「タヌキ(狸)」だ。イヌ科タヌキ属で本州~九州に棲息するものを「ホンドタヌキ(本土狸)」…

シロバナキツネノマゴ・1~大戸緑地

ずっと見たいと思っていた「シロバナキツネノマゴ(白花狐の孫)」。キツネノマゴ科キツネノマゴ属の一年草でキツネノマゴの白花品種。キツネノマゴは野道で普通に見掛けるがその小さな花のひとつひとつを確認するわけにもいかず、なかなか出会えなかった。…

キツネノマゴ

キツネノマゴ科キツネノマゴ属の「キツネノマゴ(狐の孫)」。野山や道端で普通に見られる一年草で草丈は10~40センチ。8~10月に茎の先端に穂状花序を出して長さ7~8ミリの淡紅紫色の唇弁花を疎らに咲かせる。名前の由来は不明で花序がキツネの尾に似ている…