多摩ニュータウン植物記Part6&7

元サラリーマンの植物ウォッチング第6&7弾

2022-08-01から1ヶ月間の記事一覧

ジョウシュウカモメヅル・3~比較

日野市の“東光寺第一緑地”に生育している「ジョウシュウカモメヅル(上州鴎蔓)」。キョウチクトウ科(←ガガイモ科)カモメヅル属のつる性多年草で、コバノカモメヅルの花径が7~8ミリなのに対して本種は2センチほど。ここではその両方とも見られたので蔓を…

ナンバンハコベ・2~開花

裏高尾“小下沢林道”の林縁に生育している「ナンバンハコベ(南蛮繁縷)」。ナデシコ科ナンバンハコベ属のつる性多年草で“南蛮”の名前から外来種と思われがちだが日本固有種。このユニークな花の形を外来と誤認されて命名されてしまった。去年は間近で花を確…

コヒガンバナ・3~上柚木

上柚木の“多摩ニュータウン上柚木優先分譲地公園”で今年も咲き始めた「コヒガンバナ(小彼岸花)」。ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草で同属のヒガンバナより1ヶ月程度開花が早い。ヒガンバナは古来中国より持ち込まれたが、最初に持ち込まれたものが3倍体…

ヒキヨモギ・3~果実1

ハマウツボ科(←ゴマノハグサ科)ヒキヨモギ属の「ヒキヨモギ(引蓬)」。イネ科植物に寄生する一年草で花期は8~9月。写真は若い果実の様子で長さ2センチほどの蒴果。縦に8本の稜がある。熟すと裂開して中から長さ1ミリほどの種子を多数零す。

フジカンゾウ・2~小下沢林道

裏高尾“小下沢林道”の林縁に咲いている「フジカンゾウ(藤甘草)」。マメ科ヌスビトハギ属の多年草で8〜9月に長さ20〜30センチの総状花序を出し直径6~7ミリの蝶形花を多数付ける。花の大きさからは外来種のアレチヌスビトハギの仲間とも思えるが、フジカン…

マルバヌスビトハギ

マメ科ヌスビトハギ属の「マルバヌスビトハギ(丸葉盗人萩)」。本州~九州の陽当たりの良い山野に生育する。花はヌスビトハギと同じ長さ3~5ミリの蝶形で茎頂や上部の葉腋に多数付く。ヌスビトハギの3小葉の頂小葉は基部に近い部分が最も広くなるが本種は中…

ケヤブハギ

南高尾“大垂水峠”付近の登山道に生育している「ケヤブハギ(毛藪萩)」。マメ科ヌスビトハギ属の多年草でヌスビトハギと同じ3~4ミリの小さな花をまばらに付ける。葉は茎の上部には無く下部に密集しているが、ヤブハギの葉にほぼ毛が無いのに対して本種は葉…

オニルリソウ・2~日影林道

奥高尾“日影林道”の沢沿いに生えている「オニルリソウ(鬼瑠璃草)」。ムラサキ科オオルリソウ属の越年草もしくは多年草で草丈は50~60センチ。夏に枝先に総状花序を出し直径4~5ミリの小さな花をまばらに咲かせる。草丈は50~60センチで成長すると1メートル…

ヌスビトハギ

秋の山野で良く見られる「ヌスビトハギ(盗人萩)」。マメ科ヌスビトハギ属の多年草で日本全土の山野に生育している。草丈は50~90センチになり長さ3~4ミリの小さな蝶形花をまばらに付ける。葉は3小葉で頂小葉は長さ4~8センチ、幅2.5~4センチの卵形~長卵…

ヤブハギ

長池公園“ながいけの道”に咲き始めた「ヤブハギ(藪萩)」。マメ科ヌスビトハギ属の多年草で花径はわずか3~4ミリ。ヌスビトハギが茎の上部まで葉が複数付くのに対して、ヤブハギは茎の上部に葉が無く中ほどから下部に3小葉が密集して付く。葉は狭卵形で脈上…

ミズタマソウ・3~果実

長沼公園“霧降の道”に生育している「ミズタマソウ(水玉草)」。アカバナ科ミズタマソウ属の多年草で8~9月に長さ2~3ミリの小さな花を咲かせる。子房下位で萼片の下にカギ状の毛の付いた直径3~4ミリの子房があり、これが茎に並ぶ様子を“水玉”に見立ててい…

フジウツギ・1~開花

奥高尾“萩原作業道”の崖っぷちに生育している「フジウツギ(藤空木)」。ゴマノハグサ科(←フジウツギ科)フジウツギ属の落葉低木で、山地の日の当たる場所や渓流沿いに生育する。夏に茎先に穂状花序を出し紫色の小花を多数付ける。花序の基部から順に開花し…

スベリヒユ・2~畑

小野路町の農道を走っていて見掛けた「スベリヒユ(滑りひゆ※)」。スベリヒユ科スベリヒユ属の一年草で陽当たりの良い畑や路傍に生育する。今までスベリヒユは畑の脇や道端で見ていて農家の方にとっては雑草扱いだと思っていたが、ここでは畑一面がスベリヒ…

カワミドリ・1~奥高尾

奥高尾“小仏城山”の花壇に植栽されている「カワミドリ(河碧・川緑)」。シソ科カワミドリ属の多年草で北海道~九州の山野に生育している。草丈は80~100センチになり8~9月に茎頂に紫色の唇形花を多数咲かせる。東京薬科大学の薬草園でも見ているがまだ自生…

ベニシュスラン・3~果実

ラン科シュスラン属の「ベニシュスラン(紅繻子蘭)」。7月に花を咲かせ写真は若い果実の様子。ラグビーボール状で長さは1センチほど。熟すと縦に裂けて細かい種子を散布する。これは南高尾の“関東ふれあいの道”のもの。

エノキ・2~果実

アサ科(←ニレ科)エノキ属の「エノキ(榎・朴樹)」。本州~九州・沖縄に分布する落葉高木で20~30メートルの大木になる。ケヤキが箒を逆さまにしたような樹形になるのに対してエノキは枝が横に拡がる。また根元は象の足のように見える。4~5月に葉腋に目立た…

ムカゴイラクサ・1~雌花序

蓮生寺公園の林内に生育する「ムカゴイラクサ(珠芽蕁麻・珠芽刺草)」。イラクサ科ムカゴイラクサ属の多年草で写真は茎の上部に付く雌花序。雄花序は茎の下部に付く。茎の葉腋に零余子が出来ることから名付けられている。科名のイラクサはイラクサ属で本種と…

ノハラナデシコ・1~奥高尾

ナデシコ科ナデシコ属の「ノハラナデシコ(野原撫子)」。ヨーロッパ原産の一年草で草丈は70~80センチ。昭和時代に長野県で確認され本州から九州まで帰化しているが、当地では個体数は少なく見掛けるのは稀。夏に茎頂に直径1~1.5センチの花を数個咲かせる…

ジャコウソウ・2~開花

旧甲州街道“小仏峠”付近の登山道に生育している「ジャコウソウ(麝香草)」。シソ科ジャコウソウ属の多年草で北海道~九州の山地に分布する日本固有種。沢沿いなど湿った場所を好み8~9月に長さ4~5センチの花を咲かせる。花には香りが無く名前の由来は良く…

ヒヨドリジョウゴ・3~鑓水

鑓水地区で見られる「ヒヨドリジョウゴ(鵯上戸)」。ナス科ナス属の多年草で8~9月に集散花序を出し直径1センチほどの花を咲かせる。5裂した花被片は後ろに大きく反り返り茎には毛が密生している。葉は3~5裂しユニークな形になるが、同属のマルバノホロシ…

タカトウダイ・1~果実

奥高尾“一丁平”付近の登山道で多く見られる「タカトウダイ(高燈台)」。トウダイグサ科トウダイグサ属の多年草で草丈はトウダイグサよりも高く60~70センチになるので名付けられている。花期は6~8月でこの仲間と同じように独特の杯状花序を付ける。果実は…

アオギリ・2~果実

北野公園の外周に植栽されている「アオギリ(青桐・梧桐)」。アオイ科(←アオギリ科)アオギリ属の落葉高木で中国南部や東南アジア原産。雌雄同株で初夏に枝先に円錐花序を出し果実は袋果になる。写真は袋果が裂開して舟形になったもので縁に直径8~9ミリの…

シロバナヤマトラノオ

淡青紫色のヤマトラノオに対して花色が白くなる「シロバナヤマトラノオ(白花山虎の尾)」。オオバコ科(←ゴマノハグサ科)クワガタソウ属の多年草で8~9月に茎の上部に穂状花序を出し直径5~6ミリの小さな花を密に咲かせる。

ヤブマメ・2~地中果

マメ科ヤブマメ属の「ヤブマメ(藪豆)」。日本全土の野山に生育するつる性一年草で花期は9~10月。長さ1.5~2センチの青紫色の花を咲かせ晩秋に豆果を稔らせる。ヤブマメはこの開放花の他に地中に閉鎖花を作りそこにも豆果が出来る。写真は地中に出来た果実…

ヤマトラノオ・3~花

オオバコ科(←ゴマノハグサ科)クワガタソウ属の「ヤマトラノオ(山虎の尾)」。草丈は50~80センチで関東以西の山地に生育し8~9月に淡青紫色の小さな花を穂状に咲かせる。花冠は長さ5~6ミリで上部は深く4裂し基部は筒状になる。これは小宮公園のもの。

ヤマトラノオ・3~花

オオバコ科(←ゴマノハグサ科)クワガタソウ属の「ヤマトラノオ(山虎の尾)」。草丈は50~80センチで関東以西の山地に生育し8~9月に淡青紫色の小さな花を穂状に咲かせる。花冠は長さ5~6ミリで上部は深く4裂し基部は筒状になる。これは小宮公園のもの。

カノコユリ

奥高尾“一丁平”付近の山道に咲く「カノコユリ(鹿の子百合)」。ユリ科ユリ属の多年草で九州や四国に自生している。古くから観賞用に育てられており今では各地で見られる。草丈は1~1.5メートルになり7~9月に直径10センチほどの美しい花を咲かせる。花被片…

アイナエ・2~開花

中山地区の農道で咲き始めた「アイナエ(藍苗)」。マチン科アイナエ属の一年草で草丈は5~6センチ。陽当たりの良いやや湿った草地に生育する。花期は8~9月で花径はわずか2~3ミリ。他の草に紛れているのでこの小さな花を探すのは難しいがそれが楽しみでも…

ヒキヨモギ・2~野津田公園1

野津田公園“上の原ススキ草地”で見られる「ヒキヨモギ(引蓬)」。ハマウツボ科(←ゴマノハグサ科)ヒキヨモギ属の一年草でススキなどイネ科植物に寄生するが自身でも葉緑素を持つ“半寄生植物”。萼片は長さ2~3センチで先端は5裂している。花は長さ3センチほ…

ヒメマツバボタン

大和田町の道路脇に咲いていた「ヒメマツバボタン(姫松葉牡丹)」。スベリヒユ科スベリヒユ属の一年草で熱帯アメリカ原産。1960年代に帰化が確認され今は関東地方以西の道端などで見られる。花はマツバボタンより小さく直径1センチほど。肉厚で細い葉は互生…